ミッドソールについて(2)。
2021年 09月 25日
今日はC様が調整した901を受け取られ、
そのフイット感に大変満足されました。
そして901を履かれたままお帰りになら
れました。 良かったです!
ありがとうございます!
それでは前回の長いブログの続きに入り
たいと思います。
勤めていた靴店で店長をしていた時に私
が販売したチロリアンの中で「KOKON」
に修理で持ち込まれたのはダナーのみで
した。それは馴染んでから長年履いて、
(長年履いて馴染んだ靴も有り)まだまだ
「使える靴」としてご本人の判断として持
ち込まれたもので「中底」がしっかり足裏
の型になっていました。
実はセダークレストのチロリアンの「中底」
は革ではなく紙を加工した「テキソン」と
いう材料でした。これは汗処理も無く足型
にも変化しないのです。そして何より「ミ
ッドソール」が無かったのです。そのため
靴は軽く柔らかく、またレディースは少し華
奢で可愛く、メンズは重すぎないシャープさ
がありました。加工や材料コストがかからな
いのでちょうど良い価格で当時は売れに売れ
たのでメーカーは大正解で小売店も良かった
のだと思います。
「本格派」が売れるのはその後のバブル期で
すが、その頃にはリーガルコーポレーション
がアメリカの「ティンバーランド」の輸入卸
を始めました。もう雪国は、日本全国はイエ
ローブーツとレッドブラウンの3アイレット
モックの時代に入っていました。しかし、
これらも後のKOKONで修理のご相談はあり
ませんでした。
ところでなぜチロリアンが北陸で人気だった
かというとお客様達のおっしゃるには「冬は
こちらでも履けて、そのまま東京にも行ける。
」という方が多かったです。やはり長靴では
ということです。チロリアンの黒やチョコは
当時ビジネスコードにもあっていたのです。
かなり前からチロリアンを一年中履かれる方
が多かったので(実は今も)、それを長く経験
されている方はその他の靴は「長持ちしない」
と思われていて、私が26年前に「KOKON」を
始めた時も「丈夫さ」が不可欠になっていまし
た。 安藤製靴のKOKONオリジナル、HK910
0~が売れたのも、今でもそれらの修理が持ち込
まれるのも、私の中の「丈夫さ」のハードルの
高さがいつまでも維持されている理由もそこか
ら来ていて、オリジナル企画の内容にも当然反
映しています。
それではようやく「ミッドソール」についてで
すが、「ミッド」を入れるのはグリップ力の強
いラバーソール仕様の場合においてで、グリップは
衝撃を伴い、それを「ミッド」が吸収して靴と
足への伝達を抑える効果がまずあります。
(ここまでが長かった、、、。)
また衝撃吸収はソールやミッド、本体と繋がっ
ているウエルト、その他との繋がり(縫い、接
着等)を長持ちさせます。そして長持ちするこ
とによって防水性も維持出来るのです。
14年前に412のショルダーキャメル、ミッド3
㎜、ビブラムソール仕様を購入されたM様は東
京に頻繁に出張されていて、その後作られた41
2のブラックカーフのシングルレザーソールを
東京の修理店で同じビブラムソールに張り替え
られました。 ある時に来店されて「羽田の伊
勢丹の店員に「KOKONの靴ですね!」と言われ
たよ!」と嬉しそうに話してくださり、また東京
でオールソールした412がなんとなく疲れると
言われました。そしてその412を見せて頂くと
レザーミッドが入っていない仕様でした。
私はM様は体格の良い方なのでミッド無しの衝
撃吸収の少ないソール仕様は疲れるのだと考え
発見しました。「東京はソールが薄いスタイリ
ッシュな靴が当たり前なのかな?」と当時考え
たりもしました。
ということで今回はこれまでです。
また次回の「ミッドソールについて(3)」を
よろしくお願いします。
本日も命を助ける仕事をして下さっている医
療従事者の皆様に心から感謝致します。
本当にありがとうございます!

最後の一足、安藤製靴のHK-9100、チロリ
アン、アッパーはホーインのクロムエクセル
、ミッドソールはなんと6㎜!これは安藤さん
仕様で後にレディースのみ4㎜にしてもらい
ました。

KOKONオリジナル、901のストームウェルト
ミッドはレザーの3㎜です。
そのフイット感に大変満足されました。
そして901を履かれたままお帰りになら
れました。 良かったです!
ありがとうございます!
それでは前回の長いブログの続きに入り
たいと思います。
勤めていた靴店で店長をしていた時に私
が販売したチロリアンの中で「KOKON」
に修理で持ち込まれたのはダナーのみで
した。それは馴染んでから長年履いて、
(長年履いて馴染んだ靴も有り)まだまだ
「使える靴」としてご本人の判断として持
ち込まれたもので「中底」がしっかり足裏
の型になっていました。
実はセダークレストのチロリアンの「中底」
は革ではなく紙を加工した「テキソン」と
いう材料でした。これは汗処理も無く足型
にも変化しないのです。そして何より「ミ
ッドソール」が無かったのです。そのため
靴は軽く柔らかく、またレディースは少し華
奢で可愛く、メンズは重すぎないシャープさ
がありました。加工や材料コストがかからな
いのでちょうど良い価格で当時は売れに売れ
たのでメーカーは大正解で小売店も良かった
のだと思います。
「本格派」が売れるのはその後のバブル期で
すが、その頃にはリーガルコーポレーション
がアメリカの「ティンバーランド」の輸入卸
を始めました。もう雪国は、日本全国はイエ
ローブーツとレッドブラウンの3アイレット
モックの時代に入っていました。しかし、
これらも後のKOKONで修理のご相談はあり
ませんでした。
ところでなぜチロリアンが北陸で人気だった
かというとお客様達のおっしゃるには「冬は
こちらでも履けて、そのまま東京にも行ける。
」という方が多かったです。やはり長靴では
ということです。チロリアンの黒やチョコは
当時ビジネスコードにもあっていたのです。
かなり前からチロリアンを一年中履かれる方
が多かったので(実は今も)、それを長く経験
されている方はその他の靴は「長持ちしない」
と思われていて、私が26年前に「KOKON」を
始めた時も「丈夫さ」が不可欠になっていまし
た。 安藤製靴のKOKONオリジナル、HK910
0~が売れたのも、今でもそれらの修理が持ち込
まれるのも、私の中の「丈夫さ」のハードルの
高さがいつまでも維持されている理由もそこか
ら来ていて、オリジナル企画の内容にも当然反
映しています。
それではようやく「ミッドソール」についてで
すが、「ミッド」を入れるのはグリップ力の強
いラバーソール仕様の場合においてで、グリップは
衝撃を伴い、それを「ミッド」が吸収して靴と
足への伝達を抑える効果がまずあります。
(ここまでが長かった、、、。)
また衝撃吸収はソールやミッド、本体と繋がっ
ているウエルト、その他との繋がり(縫い、接
着等)を長持ちさせます。そして長持ちするこ
とによって防水性も維持出来るのです。
14年前に412のショルダーキャメル、ミッド3
㎜、ビブラムソール仕様を購入されたM様は東
京に頻繁に出張されていて、その後作られた41
2のブラックカーフのシングルレザーソールを
東京の修理店で同じビブラムソールに張り替え
られました。 ある時に来店されて「羽田の伊
勢丹の店員に「KOKONの靴ですね!」と言われ
たよ!」と嬉しそうに話してくださり、また東京
でオールソールした412がなんとなく疲れると
言われました。そしてその412を見せて頂くと
レザーミッドが入っていない仕様でした。
私はM様は体格の良い方なのでミッド無しの衝
撃吸収の少ないソール仕様は疲れるのだと考え
発見しました。「東京はソールが薄いスタイリ
ッシュな靴が当たり前なのかな?」と当時考え
たりもしました。
ということで今回はこれまでです。
また次回の「ミッドソールについて(3)」を
よろしくお願いします。
本日も命を助ける仕事をして下さっている医
療従事者の皆様に心から感謝致します。
本当にありがとうございます!

最後の一足、安藤製靴のHK-9100、チロリ
アン、アッパーはホーインのクロムエクセル
、ミッドソールはなんと6㎜!これは安藤さん
仕様で後にレディースのみ4㎜にしてもらい
ました。

KOKONオリジナル、901のストームウェルト
ミッドはレザーの3㎜です。
by kanazawakokon
| 2021-09-25 19:41
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